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ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。

自技会誌Vol.70から [ムルティストラーダ日記]

仕事の絡みもあって、学生のときから定期購読している自動車技術会の学会誌。
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今月の表紙は、なにやら漫画が始まりそうな、エキセントリックなデザインだ。
主人公にはハチロク乗りかスタンド使いでも登場しそうな予感である。

でも中身はいたって普段通り。
まあ、8月号は毎年、普段より厚くて、年鑑が特集されるので、ある意味「特大号」というべきか。
いつも、過去1年間の自動車業界における技術動向とか市場動向を分析した記事が特集されるのである。
「自動車と法規」、「自動車と環境」のような社会情勢的な分野だったり、「バス」、「乗用車」のように車種カテゴリだったり、あるいは「タイヤ」とか「電装品」みたいに採用技術の分野ごとだったりと、それぞれの分野で総括記事が掲載される。

そんな中でわたしが個人的に興味を持ったのは、二輪車のデザインに関する記事。
自動車業界の中でいう二輪車なので、もちろんモーターサイクルのハナシ。
この記事を執筆されたのは(株)本田技術研究所 二輪R&Dセンターデザイン開発室の板倉氏と澤田氏というお二人。
記事の後半で、ここのところ高い人気を維持しているアドベンチャーモデルの人気の秘密を分析していた。
ちょうどブームが最高潮に達したようなタイミングでムルティストラーダを買ったわたしとしては気になる記事だ。

氏によると「環境的要因としてまず挙げられるのは、二輪車ユーザの平均年齢上昇である。体力低下に伴い、前傾のきついスポーツ系機種よりアップライトポジションの機種を選択する傾向にあるが、ベテランとして車格を落としたくないため、デザイン的な押し出し感の強いADVモデルを選択するのだと考えられる。」としている。

うーん、半分納得がいくが、なんか違う気がするな。
ユーザーの年齢層が高くなってるのは間違いないし、若くないユーザーの一人であるわたしも体力低下を気にして、長距離ツーリングには大きなウインドスクリーンが付いた車種じゃないとつらいと思ってる。
アドベンチャーモデルの外観的特徴がもてはやされているというのもまあまあ同感で、わたしがムルティやBMWのGSに惹かれる要素のひとつは、一言で「いかつい」とか「ワイルド」なんて表現できるデザインなのである。
「押し出し感」というとまた別のニュアンスにも当てはまるように感じるので、完全に一致した見方ではないけれど。

でも、わたしがアップライトポジションを選んだのは峠をひらひら走るのに自由度が高くて気持ちいいからで、体力低下とは関係ない。
わたし個人は「ベテラン=車格」とはこれっぽっちも思ってないけど、あえてベテランのアイデンティティーをでかいバイクに求めるってんなら、体力低下を気にして、もっと足つきが良いのを選ぶ。
ハーレーとかBMWとかで押し出し感ガッツリの、いいのがあるじゃない。
K1600GTのあのフロントマスクを見るたびに、押し出し感でうっかり昇天しそうになるぐらいだ。
ゴールドウィングなんか、あんなサルーン系乗用車の出来損ないみたいなデザインにしないで「デザイン的な押し出し感」を強くしてやったら、アドベンチャーモデルを凌駕する勢いでバカ売れするんじゃないですかねえ、ホンダさん。
でもそうしないのは、ホンダさんも、「デザイン的な押し出し感」がもてはやされているのはユーザーの年齢層が上がったこととは関係がないとわかってるからなのでしょう。

もう一つの要因として、氏はこのようにも述べている。
「主体的要因として挙げられるのは、ADVモデルの迫力ある外観デザインが発散する非日常である。~(中略)~ 一方でそのような見た目とは裏腹な、街中やツーリング等での使いやすさというオールマイティなところが人気の理由と推測できる。」

うむ、ユーザーの年齢層とか関係なく、そういうことでしょ。
乗用車でサルーンよりもSUV風クロスオーバーのほうが人気が高いのと同じで、オフローダーを彷彿とさせるワイルドな非日常感が求められてるってのが、カギなんだろうねえ。
それでいて、スリムなシャシが扱いやすいし、アイポイントが高くて街乗りで見通しが利くというのが、アドベンチャーモデル…というかオフ車ゆずりの車体構成の良いところ。

あえて環境的要因としてユーザー年齢層の上昇がもたらした市場動向を挙げるとするなら、わたしぐらいのオッサンにありがちな見栄っ張りのせいで、250ccとか400ccとかって中間的な排気量ではなく、でかい排気量の車種に偏ってるというあたりじゃないのかな。


ハナシは逸れるが、ドゥカティ・スクランブラー。
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これは「人気のアドベンチャーモデル」の対局を行くモデルと、わたしは思ってる。
なんだかコンサバチブつーか、昔ながらの「フツーのバイク」。
バイクがスタイルの主体ではなく、バイクがオサレの一部として存在できるバイク。
通勤とかのちょい乗り用に欲しい。
アップライトで楽ちんな感じじゃん?
でも、だからこそ「バイクのある日常」には800ccもいらないんだよねー
250cc単気筒で、ベベルギア駆動のデスモドロミックなら買っちゃうんだけどなー、ドゥカティさん。
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コメント 5

TS

体力低下も一因と思うのであれば、とりあえず自社の
現行大型モデルすべてを30~50kgほど減量してから
言ってほしいと思う軟弱者です。(笑)
CB1100もVFRも重すぎて乗れる気がしないのです…。
by TS (2015-08-06 23:24) 

nozzy

たしかに、クロスオーバーモデルのVFR1200Xなんて、290kg弱あるんですもんね。
そのくせ押し出し感はほかのアドベンチャーモデルに比べるとあっさりした感じだし。
近々発売予定のアフリカツインにホンダの期待がかかってる…かな?
by nozzy (2015-08-07 11:09) 

よっすぃ〜と

僕の周囲では400や250などのミドルクラスに降りてきてるおじさんたちが増えています。
軽さも重要ですけど、使い切ることができる小さなパワーというのも魅力だと、みなさんおっしゃりますね。
by よっすぃ〜と (2015-08-07 21:32) 

FD

私も一時期250ccに降りていた?事がありましたが、四輪を追い越す時
には苦労しました。加速が悪くて対向車は迫るし、心臓に悪かった。
高速での巡航も一万回転でしたし。

リッター・バイクのドカ~ンはやはり魅力があります。

by FD (2015-08-08 08:59) 

nozzy

>よっすぃ〜とさん
パワーを使い切る楽しさっていうのもありますね。
ミドルクラスや原付二種の小排気量も楽しげな車種が出れば、バカ売れとはいわないまでも、そこそこ売れるんでしょうけどね。
環境的要因として、メーカーがミドルクラス以下の車種に開発費や製造コストをかけることを避けて、魅力的な車種がないっていうのもあるはずなのだけど、そこはメーカーR&Dの人としては口にできないんでしょうな。

>FDさん
高速道路を多用してのツーリングに250ccはつらいですね。
わたしも250ccから大型に乗り換えたのはそれが主な理由です。
パワーなんかなくてもいいやって思っていたものの、ムルティで峠のカーブを立ち上がる瞬間のドカーンはやみつきになりました。
by nozzy (2015-08-12 10:58) 

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